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『チェンソーマン』や『ルックバック』をきっかけに、最近になって藤本タツキ作品を知った方も多いと思います。
次に何を観ればよいのか迷ったときに候補になるのが、短編アニメ集『藤本タツキ17-26』です。
Prime Videoでは2026年7月時点で、『藤本タツキ17-26』全8作品と『ルックバック』が見放題配信されています。
奇抜な設定や短編ごとの違いを楽しむなら『藤本タツキ17-26』。
一つの人間関係を追いたいなら『ルックバック』がおすすめです。
この記事では、『藤本タツキ17-26』全8作品の魅力と、最初に観やすい短編、『ルックバック』との違いまで紹介します。
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Prime Videoで藤本タツキ作品を観る
結論|初めてならどちらから観る?
短い作品を少しずつ観たい方は、『藤本タツキ17-26』から入るのがよいと思います。
8作品はそれぞれ独立しているため、順番どおりに観る必要はありません。
一方、人物の関係や感情の変化を追いたい方には『ルックバック』が向いています。
迷った場合は、『17-26』から気になる作品を一本観て、その後に『ルックバック』へ進むと、藤本タツキ作品の発想と人物描写の両方を確認できます。
『藤本タツキ17-26』とは?
『藤本タツキ17-26』は、藤本タツキが17歳から26歳までに描いた読み切り8作品をアニメ化した企画です。
6つのアニメーションスタジオと7名の監督が参加しているため、絵のタッチ、音楽、演出の方向性も作品ごとに異なります。
若い時期の作品だから完成度が低い、という見方をする企画ではありません。
現在の作品につながる発想がどこにあり、年齢とともに人物の描き方がどう変わったのか。
8作品を続けて観ることで、その違いを楽しめます。
『藤本タツキ17-26』全8作品の魅力
庭には二羽ニワトリがいた。
宇宙人との戦争によって、人類が滅びたとされる地球。
学校で暮らす宇宙人の学生・陽平は、二羽のニワトリを世話しています。しかし、そのニワトリには秘密がありました。
大きな世界設定と、学校内の小さな出来事を同時に扱っているのが面白いところです。
漫画賞への初投稿作でありながら、普通ではない世界を短い物語にまとめる発想には、後の藤本タツキ作品にもつながる部分があります。
SFや終末世界を扱った短編が好きな方に入りやすい一編です。
佐々木くんが銃弾止めた
担任の川口先生に会うため、春休みの補習へ参加した佐々木。
そこへ、川口先生に振られた男が銃を持って現れます。
好きな人を守りたいという青春漫画らしい感情と、現実離れした行動が同じ勢いで進んでいきます。
佐々木の気持ちは単純ですが、行動は予想を超えていく。
思春期の衝動を、そのまま映像にしたような作品です。細かく考えるより、佐々木がどこまで突き進むのかを楽しむ短編だと思います。
恋は盲目
高校卒業の前日、生徒会長の伊吹は、想いを寄せていたユリを下校に誘います。
ところが、気持ちを伝えようとする二人の前に、次々と障害が現れます。
やっていることは好きな相手と一緒に帰るだけ。
しかし、その周囲で起きる出来事は、どんどん大きくなっていきます。
世界の危機より告白が大切という伊吹の態度が、この作品の笑いにつながっています。
『17-26』の中でも明るく、テンポのよい作品を選びたい方におすすめです。
シカク
凄腕の殺し屋である少女・シカクは、3500年生き続けてきた吸血鬼ユゲルから、自分を殺してほしいと依頼されます。
殺すことを仕事にする少女と、死ぬことを望む吸血鬼。
物騒な二人ですが、物語が進むにつれて、単純な殺し屋と標的の関係ではなくなっていきます。
花澤香菜と杉田智和による二人の会話も見どころです。
暴力、恋愛、笑いを短時間で行き来するため、『チェンソーマン』から入った方にも比較的なじみやすい作品だと思います。
人魚ラプソディ
海辺の町に暮らす少年・トシヒデは、海底に捨てられたピアノを弾いています。
ある日、その音を聴いていた人魚の少女・シジュと出会います。
人間と人魚の恋という題材ですが、単に美しい出会いを描くだけでは終わりません。
トシヒデが人魚に抱いている複雑な感情と、シジュとの関係が重なっていきます。
海中のピアノという映像にしやすい題材もあり、8作品の中では音や映像を楽しみやすい一編です。
目が覚めたら女の子になっていた病
ある朝、少年のトシヒデは女の子の体になっていました。
学校で嫌がらせを受けたトシヒデを助けたのは、恋人・リエの兄であるアキラでした。
性別が変わるという設定だけを見ると、コメディを想像するかもしれません。
しかし、中心にあるのは、姿が変わったことで周囲からどう扱われるか、本人が何を選ぶかという問題です。
設定の珍しさだけで終わらず、人を好きになることと、自分の生き方をどう考えるかまで踏み込んでいます。
予言のナユタ
ナユタは、世界を滅ぼすと予言された悪魔の子です。
周囲から恐れられる妹を、兄のケンジは守りながら暮らしています。
『チェンソーマン』を知っている方は、まず「ナユタ」という名前に反応すると思います。
ただし、同じ人物として扱う作品ではありません。
恐ろしい力を持つ子どもを、家族はどう受け入れるのか。
世界の安全と、目の前にいる妹のどちらを見るのか。
特殊な設定を使いながら、兄妹の関係が物語の中心に置かれています。
妹の姉
美術学校へ通う光子は、妹の杏子が描いた自分の裸の絵を校内に飾られてしまいます。
屈辱を感じた光子は、妹を見返そうと行動を始めます。
姉妹、才能、嫉妬、絵を描くこと。
『ルックバック』との共通点が最も見つけやすい作品です。
光子は妹の才能を素直に認められず、自分と比較してしまいます。
しかし、負けたくないという感情もまた、絵と向き合う理由になっていく。
姉妹だからこそ遠慮なくぶつかり、簡単には離れられない関係が、この短編の面白さです。
最初に観るなら、この3作品
『17-26』から最初の一本を選ぶなら、次の3作品が入りやすいと思います。
明るくテンポのよい作品なら『恋は盲目』
SFラブコメとして分かりやすく、短編らしい勢いがあります。
『チェンソーマン』とのつながりを探すなら『予言のナユタ』
名前だけでなく、危険な力を持つ子どもと家族の関係にも注目できます。
『ルックバック』と比較するなら『妹の姉』
絵を描く人物の嫉妬や成長を扱っており、続けて観ることで違いが分かりやすくなります。
個人的に最も面白かったのは『庭には二羽ニワトリがいた。』です。
人類が滅びたとされる世界と、学校で過ごす学生たちの日常。その組み合わせが印象に残りました。
ここで挙げた3作品は順位ではなく、最初に何を観たいかで選びやすい作品です。SF、明るさ、『ルックバック』との比較など、その日の気分に合わせて選んでみてください。
『ルックバック』は何が違う?
『ルックバック』は、学年新聞で4コマ漫画を描く藤野と、不登校の同級生・京本の関係を描いた劇場アニメです。
押山清高が監督、脚本、キャラクターデザインを担当しています。
『17-26』が異なる設定や映像表現を次々と見せる短編集なのに対し、『ルックバック』は二人の時間を一つの流れとして追っていきます。
藤野は、京本の絵を見て自信を失います。
それでも漫画を描き続け、やがて二人で作品を作るようになる。
才能の差を知る悔しさが、相手への尊敬や、一緒に描く喜びへと変わっていくところが重要です。
約1時間という長さですが、出会い、創作、別れまでを急いで消化する作品ではありません。
漫画を描く手元や背中、歩く姿など、説明に頼らない場面からも二人の変化が伝わってきます。
『妹の姉』と『ルックバック』を続けて観る面白さ
二作品には、絵を描く人物が、身近な相手の才能を意識するという共通点があります。
ただし、関係の進み方は異なります。
『妹の姉』では、姉妹という近い関係の中で比較と嫉妬が生まれます。
『ルックバック』では、京本の才能に打ちのめされた藤野が、その相手と一緒に漫画を描くようになります。
『妹の姉』は、負けたくない気持ちが創作へ向かう物語。
『ルックバック』は、一人で描いていた人物が、誰かと描く喜びを知る物語です。
同じ「絵と才能」を扱っていても、人物同士の距離と物語の着地点は違います。
『妹の姉』を先に観ると、『ルックバック』で藤本タツキが創作する人物をどのように発展させたのか、比較しやすくなります。
Prime Videoなら全作品をまとめて観られる
2026年7月時点で、Prime Videoでは『藤本タツキ17-26』全8作品と『ルックバック』が見放題配信されています。
『17-26』を一話ずつ観ることも、『妹の姉』から『ルックバック』へ続けて進むこともできます。
アニメを観たあとに原作との違いを確かめたい方は、『藤本タツキ短編集 17-21』『藤本タツキ短編集 22-26』、漫画版『ルックバック』へ進むのもよいと思います。
Prime Videoで藤本タツキ作品を観る
モッチのまとめ
変わった設定や作品ごとの映像表現を楽しむなら、『藤本タツキ17-26』
藤野と京本の関係を一本の物語として観たいなら、『ルックバック』
初めて『17-26』を観る方は、明るさで選ぶなら『恋は盲目』、兄妹の物語なら『予言のナユタ』、『ルックバック』と比較するなら『妹の姉』から始めるのがおすすめです。
順番に迷ったときは、
『妹の姉』→『ルックバック』
と続けて観てみてください。
絵を描くことや、身近な相手の才能と向き合う人物を、藤本タツキがそれぞれどう描いているのか。その違いが見つけやすいと思います。
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