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ジェニファー・ローレンスという女優のことを、私はずっと「佇まいが好きだな」と思って観てきました。
華やかな役でも、泥臭い役でも、どこかに彼女自身の重力がある。スクリーンの中で、スクリーンの中で無理なく役になじみ、印象を残してくれます。
そのローレンスが2025年、また挑発的な作品を選びました。タイトルは『Die My Love』。産後の孤独と狂気を描いた、骨太なアートハウス映画です。
「CinemaScore D+」「批評家と観客が大きく割れた」——そんな数字を見ながらも、私がこの映画に引き寄せられるのは、ローレンスという存在への信頼があるからだと思います。彼女が選ぶ映画には、いつも理由がある気がます。
作品基本情報
原題:Die My Love
公開:2025年11月7日(米国)
上映時間:119分
配給:MUBI
原作:アリアナ・アルウィッツ著小説(同名)
脚本:リン・ラムジー、エンダ・ウォルシュ、アリス・バーチ(共同)
あらすじ(ネタバレなし)
作家志望のグレース(ローレンス)は、パートナーのジャクソン(パティンソン)とともに田舎の古い家へ移り住み、やがて子どもを授かります。
しかし夫の不在がちな生活と育児の重圧が重なり、グレースは少しずつ自分を見失っていきます。田舎の閉塞感の中で、「愛情と狂気が少しずつ溶け合っていく」、一人の女性の内側を丁寧に追った物語です。
「産後うつ」をドラマチックに描くのではなく、静かに、確実に心をざわつかせえぐる形で見せてくる作品です。
監督・キャスト
監督:リン・ラムジー
脚本:リン・ラムジー、エンダ・ウォルシュ、アリス・バーチ(共同)
『ウィー・ニード・トゥ・トーク・アバウト・ケビン』(2011)で知られる、テーマに正面から向き合う作家です。彼女が産後の孤独を描くと聞いたとき、「これは只者じゃない組み合わせだ」と感じました。
主要出演
・ジェニファー・ローレンス(グレース役)
・ロバート・パティンソン(ジャクソン役)
・ラキース・スタンフィールド
・シシー・スペイセク
・ニック・ノルティ
見どころ
ローレンスにとって、これまでで最も鮮烈な役どころのひとつと評されています。批評家の多くが「彼女のベストパフォーマンス」と記しており、キャリアの転換点になり得る作品と位置づけているレビューも少なくありません。
リン・ラムジーの映像美と音響設計も特筆もので、「内側から溶けていく女性の感覚」を視聴覚的に体験させてくれる作りになっています。
観るのがとても辛い——でも、それがこの映画の正直さだと思います。万人向けではないけれど、「難解だから面白い」と感じられる方には、2026年屈指の体験になるかもしれません。
知っておきたい裏話
【スコセッシが背中を押した】
マーティン・スコセッシが読書クラブで原作小説を読み、ローレンスに「あなたにぴったりの役だ」と薦めたことが制作のきっかけです。スコセッシのお墨付きというだけで、俄然興味が湧きますよね。
【ストライキによる延期】
もともと2023年に撮影開始予定でしたが、ハリウッドのストライキの影響で延期。ようやく2025年の公開にこぎつけました。
【カンヌで大型取引】
カンヌ映画祭でMUBIが2400万ドル(約36億円)で配給権を獲得。カンヌでの最大規模の取引のひとつとなりました。MUBIがこの金額を動かしたことが、作品の注目度を物語っています。
■ 観客・批評家の反応
【CinemaScore:D+】
批評家スコア(ロッテン・トマト):77%
観客スコア(ロッテン・トマト):44%
批評家と一般観客の評価が大きく割れた、典型的な「アートハウス型」の結果です。ローレンスは2017年の『マザー!』でもCinemaScore「F」を獲得しており、挑戦的な作品を選び続ける女優としての姿勢は一貫しています。個人的には、その一貫性がとても好きです。
※CinemaScoreは、映画館で観た人の満足度を示す評価です。A+が最高評価となります
モッチのまとめ
『Die My Love』は、簡単に「おすすめ!」とは言いにくい映画です。重くて、痛々しく、観る人によってはつらさを感じるかもしれません。
まずは予告編を観てみると、本作がどんな映画なのかイメージしやすいかもしれません。
ジェニファー・ローレンスのファンなら、この映画で新たな一面を見ることができるはずです。
完璧ではない一人の人間が崩れていく姿を演じた、その迫真の演技は強く印象に残ります。
※本記事の情報は2026年6月時点、最新情報はMUBI公式サイトをご確認ください。
『Die My Love』制作キャストの他作品
『Die My Love』が気になった方には、同じ監督・同じ主演の過去作もぜひ。ローレンスの主演作とラムジー監督の世界観、両方を知ってから観ると、この映画がさらに深く刺さると思います
『ビューティフル・デイ』
『Die My Love』が気になった方は、リン・ラムジー監督の代表作『ビューティフル・デイ』もおすすめです。研ぎ澄まされた映像表現と不穏な緊張感が光る一作で、ラムジー作品の世界観をより深く味わえます。
『マザー!』
CinemaScore「F」を獲得し、一部では挑戦的な作品と話題になった一作。
ジェニファー・ローレンスに注目した方は、『マザー!』もおすすめです。極限状態に追い込まれる主人公を熱演しており、美しさと狂気が入り混じる姿は神がかっていました
CinemaScore「F」を獲得し、一部では挑戦的な作品と話題になった一作。
現実逃避なのか、わたしは視聴中に居眠りしてしまいました。
「癖強・難解・余白」映画がお好みの方におすすめです。
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